国会議員が党派を超えて集まり、伊吹文明氏(自由民主党)、福山哲郎氏(立憲民主党)、玉木雄一郎氏(国民民主党)、井上義久氏(公明党)、馬場伸幸氏(日本維新の会)、 笠井亮氏(日本共産党)福島瑞穂氏(社会民主党)、舩後靖彦氏(れいわ新選組 *代読)が各々の政党を代表して挨拶された。また元会長の中野寛成氏と鳩山由紀夫氏が祝辞を述べられた。
第一部 開会式本会の要旨説明(モデレーターズ 谷本真邦 佐伯真唯子)
主催者挨拶 (世界連邦日本国会委員会 衛藤征士郎会長)
参加者に挨拶する世界連邦国会委員会会長 衛藤征士郎 衆議院議員
衛藤征士郎会長が開会の辞で、世界連邦日本国会委員会が昭和24年(1949年)12月に創設されてから70年間経ち、その間に国際情勢が大きく変化したことに言及された。グローバリゼーションが加速するにしたがって、貿易や経済活動が活発になるにしたがって、多くの国々の人々の生活レベルが上昇する一方で、国家の枠組みを超えた、世界全体で対処すべき課題がますます増加していると語った。そのためには、国際的な対話を進め、国際社会全体の利益と国際平和を維持できるように、世界連邦国会委員会が創設宣言で謳ったごとく、人間相互の連帯の強化と道徳意識の向上を努め、国家の枠をのり超え、人類社会の政治機構の発展を目指して行動していくことの意義を示唆した。
第二部 各位の挨拶と祝辞
世界連邦国会委員会 元会長の挨拶
中野寛成氏は世界連邦国会委員会の委員長に就任したいきさつを説明し、70周年の記念事業として盛大なSDGs推進会議が開かれることを祝った。長崎県出身のキリスト教徒そして4歳の時に原爆を受けた身として感じていることを述べた。湯川秀樹博士などの高尚な方々が説いているように、世界連邦などが必要であると思って来ております。衆議院の副議長をしていた時に河野洋平議長と国際平和への願いを込めて、2005年には国際平和の構築のために世界連邦実現への道を探求していこうという趣旨の決議を衆議院で可決しましたことは有意義であったと述べた。そして、天皇陛下と今回来日したローマ教皇が共に申しているごとく人々の幸福と世界平和が最も重要なことであるとの認識でもっており、世界連邦が人々の幸福と世界平和という究極の目標を達成する道であると確信していると述べた。そして、参考人との討論会のセッションでは、世界で国会の両院が採択した唯一の国として、日本が世界連邦実現に向けて発信していくことが望ましいいと語った。
鳩山由紀夫氏は戦争や紛争が亡くなるだけでは平和とは言えないと説く「積極的平和」の提唱者でヨハン・ガルトゥング博士と同じ考えを持っており、戦争や紛争の「種」あるいは原因となる貧困や差別などをなくすことが重要で、そのためには武力ではなく対話と相互理解を深め平和を確立することの意義を指摘した。世界連邦などは理想的な制度であり、そのために日本はまずは東アジアで共同体を実現するのが望まれ、前年訪日した中国の李克強首相と安倍総理がアジア経済共同体という概念に触れたことは有意義であると述べた。対話と協調をとおして、第一歩として国境を意識せずに行動できるためにキャンパス・アジアが設置されたことは有意義である。いずれは共同体、世界連邦が視野に入ると言える。今世紀の終わりまでには気候変動で9割の人間が死滅するとさえ言われているが、パリ協定そしてSDGsなどの課題に関して、当時の潘基文国連事務総長からGlobal Sustainability Committeeに呼ばれ、貧困と環境の問題を討論したことがある。日本は最先端を行っており、鎌倉市など地球環境が著しく悪化しており、気候非常事態宣言をする地方自治体もでてきており、この分野では努力目標を掲げて活動をより一層広める必要がある。トランプ大統領のように、自分の国だけ良ければいいというのでは、世界全体の利益を視野にいれた世界連邦設立にむけて日本国会委員会がより積極的に活動することを願います。
世界連邦日本国会委員会前会長の横路孝弘元衆議院議長、顧問の江田五月元参議院議長ら、
多くの方から世界連邦国会委員会の70周年記念に祝賀のメッセージが送られて来たことが報告された。江田五月氏は2016年に日本の国連加盟60周年にあたり国際平和の構築への貢献をするにあたって世界連邦実現への道を探求に努力をするとの参議院決議の採択に尽力を尽くしてくれた方である。
世界連邦日本国会委員会 所属国会議員よりの挨拶自由民主党 伊吹文明元衆議院議長
自由民主党の伊吹文明氏は70周年ですから、終戦直後に戦争に失敗感と挫折感から尾崎行雄先生が世界連邦を創設しよう案を書かれたと思う。そして、戦後の日本人に勇気と希望を与えた、サムエル・ウルマン(Samuel Ullman)が「青春の詩」で、人間は勇気がなければ生きられないが優しくなくては生きていく値打ちがないと謳いました。これを政治的に表現すれば、「現実」を忘れては政治をしていけないが、「希望」を持っていなければ駄目だということである。
大東亜戦争をした日本の多くの方々が終戦後に感じたことは世界連邦を創設しようという理想を持ったが、その後に世界では「力の均衡」(balance of power)が主流になって来ており、米国や中国などが自国第一主義(our country first)政策を取っている。そして国際協調を呼びかけている欧州連合でもポプリズムの政党が勢力を増してきているのが「現実」である。しかしこのような「現実」を単に受け入れていっては、状況がより深刻になるので、「現実」を受け止めると同時に「理想」を心に留めて進んでいくことが、この世界連邦議員連盟の役割であるので、「理想」をわすれずに努力していきたいとの見解を示した。
自由民主党幹事長代行の稲田朋美氏は女性の社会進出の重要性を訴え、鯖江市で女性が活躍して未来都市と認定されたこと評価した。柴山昌彦前文部科学大臣教育再生担当大臣がレセプションで世界連邦国会委員会の70周年の祝辞を述べた。
立憲民主党 福山哲郎幹事長(党代表挨拶)
立憲民主党幹事長で世界連邦国会委員会の副会長の福山哲郎氏は世界連邦国会委員会70周年を祝すと共に創設宣言と謳われた理想を忘れてはいけないと述べた。現在世界が直面hしている地球環境問題に関して、鳩山元総理が2009年に環境問題に関して国連で演説したことが、その後のコペンハーゲン合意、カンクン合意、パリ協定とそしてSDGsへと結びついている。昨今、気候変動問題に関する世界の取り組みに陰りが生じているおり、紛争や戦争にも繋がっていると述べ、SDG7のゴールそして環境問題での知識や技術そして人材を持っている日本がこの課題に関して世界を先導していけるとの抱負を語った。
衆議院議員で世界連邦国会委員会の事務総長である中川正春氏が委員会から駆けつけ、10年前には国会決議をしたが、現在では世界では逆風が吹いているのが現状だと述べた。しかし欧州連合(European Union)は世界連邦の方向に向かっているおり、EU議員とは繁茂に会う機会があり、お互いの違い、多様性の中に共通点を見出すという心構えは本物だと語った。そして、世界連邦実現に向けて志を共にして頑張って行く所存だと語った。記念行事に参加している方々とは一緒に知恵と志を分かち合って行来たい気持ちを示した。
立憲民主党の阿部知子衆議院議員は世界連邦に深く関心を持つようになったのは2015年に世界連邦大会が開かれ中野先生や谷垣先生など、党派を超えた議員が来られてことがきっかけであったと説明された。そして今回のローマ教皇の訪日で説いた平和と命の大切さを守るために一緒に努力をしていきたいと述べた。
立憲民主党所属の衆議院議員の山川百合子氏は尾崎先生の意志に刺激を受けて、世界連邦により平和を作り出すきっかけとしたいと述べた。そして衆議院議長で世界連邦国会委員会の初代会長になられた松岡駒吉氏の孫の松岡恵子女史を紹介した。
国民民主党 玉木雄一郎代表(党代表挨拶)
国民民主党代表の玉木氏はSDGsにはサステイナブルという持続可能性そして「一人も残さない」(None be left behind)という理念などは日本社会で重要視している価値あることで、日本から世界に推進していくべきである。国民民主党の代表として世界連邦の理念そしてSDGsに込められた理念を心に刻んで推進していくと誓った。
公明党 井上義久副代表(党代表挨拶)
井上義久公明党副代表が公明党を代表して挨拶をした。井上義久氏は1990年に初当選して以来、世界連邦国会委員会に参加している理由として、世界は一つの民族という公明党の理念と世界連邦の理念が一致していることであると説いた。そして世界連邦実現を目指した決議を衆議院で採択するよう努力したことに言及した。理想と現実のギャップがあるが、世界連邦を実現するために努力している方々が地方にいることは、その崇高な理念によるものであり、SDGsのゴールに向かっていくことは世界連邦を推進していく大きな力になるとの見解を述べた。
日本維新の会 馬場伸幸幹事長 (党代表挨拶)
馬場伸幸氏は日本では市民が安全安心な生活をしているが、世界情勢は緊迫していると述べ、例として香港では一国二制度を求め、北朝鮮からはミサイルが撃ち込まれ、韓国ともぎくしゃくした関係に言及した。このような世界情勢において、確固とした日本を作ることが重要である。世界連邦と創設に向けて日本が始動的な役割を果たすことが重要である。しかしながら、国会では「桜の会」などに関心が集中して、憲法などの重要な要件を取り上げられていないことが「現実」であると述べた。そしてマッカーサー元帥自身が憲法を一度は国民に問いてみるということで国民投票をして国民主権を確立することが良いと言っていたことが重要であるとの見解をしました。日本は表面上には平常であるようにみえるが、国の内外に大きな課題を抱えていることを指摘して、参加者にはこれらの不安定な状態を理解して、一般市民の力が政治を動かすので、日本と世界の平和を守るよう努力してもらいたいと語った。
日本共産党 笠井亮政策委員長(党代表挨拶)
共産党の政策委員長で世界連邦国家委員会の副事務局長である笠井亮氏は、戦争のない世界を実現するために日本で超党派の力を結集するということは意義があると述べた。ローマ教皇が長崎と広島を訪れて核禁止条約に基づいて核兵器を無くすように願いを語ったことには共鳴する。そして2005年の衆議院の決議に謳われているごとく、日本国憲法の掲げる恒久平和の理念のもと、唯一の被爆国として、世界の全ての国や人々と手を携え、核兵器の廃絶しあらゆる戦争を回避することは、全ての日本国民の願いである。そしてSDGsは5月に創設されたグローバルガバナンスの推進委員会で論議されていることは有意義であると述べた。共産党も国連総会で採決されたSDGsを重く受け止め、貧困撲滅をするにあたって世界が必要としている430兆円が必要であり、金融取引税や環境税の他に国際連帯税を取り入れていくことが望まれると指摘した。
社会民主党 福島瑞穂元党首(党代表挨拶)
社民党の副党首の福島瑞穂氏は世界連邦の理念を支えてきた方々に敬意を表すると共に創設70周年ということを祝した。世界連邦建設そして日本国会委員会の創設宣言や衆参両院により決議から思うことは、世界平和の実現と貧困撲滅、地球環境の破壊の阻止にはSDGsが必要であり。またローマ教皇が示唆するごとく核兵器を無くすことが重要である。世界連邦とSDGsは日本国憲法に謳われた理念と理想に合致しており、是非とも実現に向かった努力していきたいと語った。
れいわ新選組 舩後靖彦参議院議員(党代表挨拶 *代読)
世界連邦の実現に70周年記念式典を祝い、SDGsを推進して、だれ一人残さない多様性のある社会の実現に努力すべきことに同意すます。SDGsの17の目標にある通り, 全ての人に健康をそして不平等を無くすことが令和新撰組の目標でもあり、SDGsを達成できなければ、地球の破滅に繋がるので、環境を守り子供の健康と幸福を守ることが大切である。まずは日本でこの17の目標と169のターゲット、世界の模範となるべきである。世界連邦国会委員会の発展とSDGsの達成でだれ一人取り残されないことを願っております。
世界連邦国会委員会 大畠章宏 元事務総長の挨拶
事務総長であった大畠章宏氏は、事務総長を受けた理由として、昭和20年の8月に無条件降伏をしながら、その4か月後に尾崎先生が世界連邦創設を提案した志に感銘したことであると述べた。終戦後に国会議員が考えたことは国家と国家の指導者たちが自からの利益ばかり考えており戦争をしてきたので、国家を無くすということを大戦の4か月後に考えたことは偉大な発想であった。しかしながら、残念にも世界連邦創設を唱えているのは日本だけである。国連が世界連邦を創設しようという時期に来ている。今こそ、日本が世界連邦を創設しようと提案すべきである。
■世界連邦日本国会委員会 出席者
(衆参党・順不同、あいうえお順 同行の方は割愛させていただいております)
自民 衆 稲田朋美先生、伊吹文明先生(党代表挨拶)、衛藤征士郎先生(会長)、小田原潔先生、左藤章先生、柴山昌彦先生、高木毅先生、本田太郎先生、三原朝彦先生 参 猪口邦子先生
立憲 衆 福山哲郎先生(党代表挨拶)、阿部知子先生、大河原雅子先生、中川正春先生(事務局長)、本多平直先生、森山浩行先生、山川百合子先生
国民 衆 玉木雄一郎先生(党代表挨拶) 参 芳賀道也先生
公明 衆 井上義久先生(党代表挨拶)
維新 衆 馬場伸幸先生 (党代表挨拶)
共産 衆 笠井亮先生(党代表挨拶)
社民 参 福島瑞穂先生(党代表挨拶)
令和 参 舩後靖彦先生(党代表挨拶 *代読)
元職 魚住裕一郎先生(公明党顧問)、大畠章宏先生(元事務局長)、中野寛成先生(元会長)、鳩山由紀夫先生(元会長)
(代理)
自民 衆 阿部俊子先生、石崎徹先生、井上信治先生、大塚高司先生、竹本直一先生、渡海紀三朗先生、額賀福志郎先生、宮澤博行先生、吉川貴盛先生 参 古賀友一郎先生、滝波宏文先生
立憲 衆 逢坂誠二先生、道下大樹先生、山崎誠先生
国民 衆 浅野哲先生、西岡秀子先生、前原誠司先生
公明 衆 浮島智子先生
維新 衆 谷畑孝先生
無所属 衆 笠浩史先生 参 上田清司先生
■グローバルガバナンス推進委員会 有識者参考人、市民社会各位
長谷川祐弘先生(座長)
蟹江憲史先生(基調講演)
牧野百男先生(地方自治体事例発表・福井県鯖江市市長=SDGs未来都市)
山内建人君(学生事例発表・世界連邦学生代表・上智大学学生)、藤沢茉由君(横浜市立大学学生)、南亜伽音君(横浜市立大学学生)
阿部信泰先生(元国連大使・国連事務次長)、阿部智様(UNDP駐日副代表)、池田幸子先生(日本CBMC理事)、池田宏里先生(基督教ハーベストフォーラム理事)、石塚勝美先生(共栄大学教授)、猪子恒先生(教派神道)、猪又忠徳先生(元コスタリカ大使)、今川昌之氏(武田薬品)、岩浅紀久氏(JICA専門員、元東大特任教授)、上村雄彦先生(横浜市立大学)、宇野隆幸氏(分析経済人ネット・宇野製麺)、功刀達郎先生(元国連事務次長補)、久山純弘先生(元国連事務次長補)、桑原進(政府・外務省審議官(大使))黒澤啓(元JICA 共立女子大教授)、小林龍雄先生(教派神道)、白須紀子氏(リザルツ代表)、杉浦秀典先生(賀川豊彦関係団体連絡協議会事務局長)、佐藤美央氏(IOM駐日代表)、高島真由美(国連の友)、高瀬千賀子氏(元国連職員)、田中徹二氏(外務省革新的資金調達メカニズム有識者懇談会委員)、田中朋清先生(世界連邦日本宗教委員会事務総長・石清水八幡宮権宮司)、千葉潔氏(国連広報センター広報官)、西海洋志先生(聖学院大准教授)、鈴木武仁先生(牧師、東京信愛協会主管)、廣瀬薫先生(東京基督教大学理事長)、増田英子(国際連帯税フォーラム)、松岡敬子(初代国会委会長松岡駒吉元衆議院議長ご令孫)、宮越太郎氏(国連UNHCR協会)、森淳一郎氏(アライアンスフォーラム財団代表理事補佐)、森下峯子先生(平和運動家、広島女学院大学講師)ほか、
+世界連邦会員関係者約100名
■事務局
塩浜修(世界連邦理事・国会委員会事務局長)
谷本真邦(世界連邦理事・国会委員会事務次長)
佐伯真唯子(世界連邦ユース事務局次長)
世界連邦ユースインターン諸君
10年前の日本ではダイオキシン問題は無く焚火もできた
谷川の美味しい水も芝生の除草剤問題がない時は 飲めた
森にドングリがあり 里山から猿も熊も鹿も 人類と共生していた
ゆったりと 様々な自然と触れ合い 地域の人とふれあい
子供たちは育ち合い
多様性を尊重し折り合える事を見つけて行った
今 世界の子供たちは 若者たちは 時の流れ に 埋没し悲鳴を感じている
SDGS 世界連邦達成に向けてエールを送る