自由民主党代表の伊吹文明元衆議院議長は世界連邦国会委員会が設立された1949年を振り返り、敗戦後の混乱期において厳しい環境の中にも家族で助け合いないながら生活を営なんできたことを思いだされた。そして日本の戦争を起こした過去を反省して、理想としての世界連邦を掲げることになったが、政治家は理想を掲げると共に現実の中で一つの結論を出す必要性を担っていることを指摘した。
世界連邦と同じような理念で創設された欧州連合(EU) も問題を抱え、米国の力が相対的に弱くなってきていると共に米国では特殊のリーダーがおられる現実があり、世界の秩序が不安定で流動的になっていると指摘した。
その結果として国際機関の力が著しく弱く危機状態になっているのが世界の最大の危機であると明言した。国際機関の力を取り戻すにはどうしたら良いか、多くの指導者がこの現実と理想の狭間で苦しむことが多いと思うが理想を見失わずに現実に立ち向かっていく為には、この世界が一つという精神を米中のみならず世界の政治指導者に持ち直していただきたいと語った。