「平和構築は葬られたのか? 次はどうすべきか?」 (19/04/2019)
ジュネーブ国際開発研究大学院紛争・開発・平和構築研究センター(CCDP)の研究者であり、ジュネーブ平和構築プラットフォームのエグゼクティブコーディネーターであるアキム・ベノマン氏が、JICA市ヶ谷のグローバルプラザで平和構築の将来について講演をし、参加者の間で活発な議論が交わされた。
ジュネーブ国際開発研究大学院紛争・開発・平和構築研究センター(CCDP)の研究者であり、ジュネーブ平和構築プラットフォームのエグゼクティブコーディネーターであるアキム・ベノマン氏が、JICA市ヶ谷のグローバルプラザで平和構築の将来について講演をし、参加者の間で活発な議論が交わされた。
全世界を適切に統治するためには、国家主体の多国間システムだけではなく、非国家主体に開放されなくてはならないと主張した。今まで2・3世紀は、欧州諸国や米国による覇権の下での「主権国家」の概念に基づいて世界的な秩序が保たれてきた。しかし今や市民社会と同様に他の影響力のある国境を越えたグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト(GAFAM)なども含まれる非国家アクターが台頭した。このような新たな世界では、オムニラテラリズム(Omnilateralism)を概念に基づいて全人類主義の形態を築きあげる必要があると説いた。
今日は「世界市民」として命を懸けてカンボジアの民主化に貢献した国連ボアランティアの中田厚仁さんが1993年4月8日に勤務地で現地人の助手と共に銃殺された日です。自国優先主義とナショナリズムが蔓延する世界で、私たちは人類が一体となって国際平和を達成すべきであるとの認識を再確認すべきです。
シッダルタ・チャタジー国連ケニア常駐調整官による寄稿「ブルーエコノミー アフリカの潜在力」が3月19日付の日経新聞「私見卓見」に掲載された。近年アフリカで注目が集まっている「ブルーエコノミー」。持続可能性に重きを置きながら海や河川、湖などを経済成長に生かすというこの考え方は、四方を海に囲まれた日本にとってなじみ深く、共有できる多くの知見があると説いている。8月に横浜で開催されるTICAD7に向けて、今後具体的なアクションにつながることに期待を寄せている。
ニューヨークのニュースクール国際スタディープログラムの教授兼ディレクターの福田サキコ教授とオスロ大学のDesmond McNeillは、2019年グローバル・ポリシー特集号の中で、SDGの設定と測定における知識と政治に関して、SDGのデータ設定と測定におけて政治的な要素の影響が働いていることを指摘し、社会規範を歪め、覇権的言説を組み立て、権力階層を強化する可能性があると忠告した。
今日のNHKニュースで2019年版の世界幸福度ランキングは、フィンランドが2年連続でトップを維持し、日本は4ランク下げて58位となったと報道された。「幸福度」とは人間の主観的な感じの度合いを意味しており、日本の幸福度がこれほど低いのは現実を反映していない。これこそデータ、あるいはテーマの誤用と言えよう。日本人の間では社会的な支援度が高いと言えるが、国際的にみると日本人は排他的で外国人に対しての支援度が低いと思われているかもしれない。この点が作成者の意図することであろう。すなわちグローバル化する世界での国家のあるべき姿を現したいなら「幸福度」というより、「発展度」あるいは「理想像」などの方がより適切であると思う。